こだわりのはなし。
何かを決めるときに、ほとんど直感で生きてきた人間だ。
でもみんな、”こうこうこういう理由があるからこれに決めた”とか、”譲れない一点があるからこの道に進む”とか、案外ちゃんと考えて理由を持って物事を決めているような気がする。
昨日友人と話していて、それを顕著に感じた。
友人は、自分が欲しいと思うもの、こうしたいと思うことは、条件の範囲で(その条件もなかなかだけど)必ずと言っていいほど、実現している。
もっと簡単に言うと、妥協をして物事を進めることが大嫌いな人だ。
もちろん、常識の範囲内でだけど。
その友人に、自分自身が決めようとしていることについて話すと、「譲れない条件を諦めようとしているように見える」と言われた。
図星だった〜。
そして友人は、わたしが何を諦めようとしていて、それがいかにわたし自身に必要なことかを、わたし以上に詳しく説いてみせた。
不思議なもので、見ないフリして願望に蓋をしていた時はわからないのに、他人の目から見た自分のこだわりというものが、いかに自分に必要かを聞かされると、わたし自身がかわいそうになって、泣けてきた。
早く事を前に進めたい気持ちと、捨てたくないこだわりを捨てなくてはならない葛藤の狭間で、混乱していたんだろうな。これまで直感で決めることが多かったわたしにとって、こだわりや理由を最後まで貫いて物事を決めるということは、とても難しいことなんだろうな。
「そこは譲りたくないところなのに、諦めようとしてたんだね。ツラいよね。」
「諦めなくていいよ。ちゃんと大事にしたらいいんだよ。」
自分で自分の心にそう言ってあげられている気がして、ほっと安心できた。
やっと自分自身を客観視できたんだと思う。
直感で物事を決めるのなら、焦らず待たなきゃいけないような気がする。
目の前に現れた選択肢を、いくら考えても、考えても考えても、答えには辿り着けないような気がする。
もう考えすぎて、頭が痛いところまでいってしまっている。
もう少し流れに身を委ねてみてもいいのかもしれない。